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Shopify越境ECで関税対応どうしてる?4つの方法を解説

「Shopifyは越境ECに強い」と言われる理由の一つに「関税徴収」があります。この記事では「関税徴収にどう強いのか?」について解説していきます。

Shopify関税徴収デフォルト機能には罠あり

結論:デフォルト機能の関税徴収は日本では使えない

Shopifyでは、いくつかあるプランのうち「プレミアム」と「プラス」のどちらかのプランで契約していると、ユーザーの商品購入時に関税も自動計算表示してくれる機能があります。これが本来はメッチャクチャ便利ではあるんですが、日本だと実は罠があります。

結論から言うと日本では使えません。この膝から崩れ落ちるような結論に対しては、対応方法が2つあるので後述いたします。

以下の詳細の記事を読むのが「面倒くさい」もしくは「時間がない」へ端的にお伝えします。解決方法は2つ

  1. アプリで解決する
  2. Global-e(グローバルイー)というサービスを使う

のどちらか2択になります。

アプリで解決するのもいいかもしれませんが、決済周りでアプリの処理を関連させるのは、割とトラブルの元になりやすいです。ですので個人的にはGlobal-eがお勧めです。詳細は以下のリンクからご確認ください。

【Shopify公認】 越境ECサービスGlobal-e 決済方法まで徹底解説

もちろん決済手数料が掛かります。しかし、そういった費用を考えても、手間や海外トラブル対処を考慮するとメリットがあると個人的に評価しています。

アプリについては別途解説いたしますので新しい記事公開までお待ちください。

一体どこに「日本では使えない」という情報があるのか?

安心してください情報源はShopifyヘルプです。これ結構見逃すというか、分かりにくい説明でスルーしてしまいます。

https://help.shopify.com/ja/manual/markets/duties-and-import-taxes/charging-duties

↑こちらのリンクの記事では、ストアのチェックアウトで「関税と輸入税を徴収するにはストアが以下の容器を満たしている必要がある」と書かれています。

  1. プレミアムまたはShopifyプラスのプランを契約している
  2. Shopify Shipping以外の配送サービスを使用する
  3. Shopify Fulfillment Networkを使用しない
  4. 商品に適用されたHS (統計品目) コードがある
  5. 登録に基づく税金を使用している

1番はわかる。2番3番はまぁ気にしなくていいです日本の場合は。4番は設定をしっかりすればいいだけ。しかし5番の意味がよくわからない。。。

登録に基づく税金とは?

登録に基づく税金とは、「設定した(登録した)内容に基づいて税金の表示を切り替えるよ」という意味になります。

Shopifyには税金を登録する場所があります。EU加盟国であればVATだったり完全ももちろんその中の一つです。完全を登録する場合は先ほど説明書通り「HSコード」を入力しておく必要があります。

正しこのHSコードを登録した場合でも「登録に基づく税金」が反映される国が限定されているとヘルプページでには記載されています。そのヘルプページがこちら↓。

https://help.shopify.com/ja/manual/taxes/registration

ここで書かれている文言に注目して欲しいところは「登録に基づく税金は、特定の地域でのみ利用可能です」というところです。どの地域かというと

  1. アメリカ
  2. カナダ
  3. 欧州連合
  4. イギリス
  5. ノルウェー
  6. スイス
  7. オーストラリア
  8. ニュージーランド
  9. シンガポール – 2023年9月8日現在

この9エリアです。このエリアの中には日本が含まれていません。従って設定をしたとしても、登録に基づく税金のエリアには含まれていないため、反映されないことになります。

分かりにくいですね〜。でもちゃんとShopifyヘルプのページには書かれてます。Shopifyのサポートスタッフにも筆者は確認を取りましたので、まず間違いないかはずです。

デフォルト機能が使えない場合の対応方法は?

対応方法は3つあります。

  1. Global-eを活用する
  2. アプリを使う
  3. 購入者負担とする

順番に解説していきたいと思います。

Global-eを活用する

細かい話は別の記事に譲りますが、Global-eはとても便利です。海外の決済で関税の徴収であったり、決済後のキャンセルのトラブルだったりを対応してくれたりします。決済の種類も豊富なので導入した方が「使える決済方法が無くて購入をやめた」なんて言う「カゴ落ち」も少なくなるでしょう。詳しくは下記の記事をご覧ください。

【Shopify公認】 越境ECサービスGlobal-e 決済方法まで徹底解説

アプリを使う

もう一つの方法としてはアプリです。Shopifyサポートスタッフに質問したところ、以下のアプリをおすすめされました。
Shopify関税アプリ

正直これが使いやすいかどうか分かりません。評価数はそこそこ。評価も悪くありません、というか結構いいです。ただ本当に使いやすいかどうかは使ってみないと分かりません。

残念ながら筆者はこれを使ったことがありません。

事前徴収しない

最後にもう1つの方法をお伝えします。関税を事前に徴収せずに商品が届いた際に購入者の支払う方法です。

昔とは違ってだいぶ関税の事前徴収が主流になってきてると思いますが、苦肉の策としてこの方法をとるという選択肢もあります。

シッピングポリシーに関税がかかるということを書いておく必要があります。そしてできれば商品のカード追加ボタンの近くに関税がかかるという注意書きを書いておく必要があります。

理想的にはどれぐらいの関税がかかるのかというところを表示したいところです。これを実現するためにはワールドタリフという関税の情報を保持しておいてその情報元にして表示をする機能をつける必要があります。

こういったシッピングポリシーの記載だったりカート追加ボタン近くの注意書きなどをしなければ、商品が届いた時に初めてユーザーが関税が掛かることを知り、キャンセル・返品率が格段に上がってしまうことが予想されます。

関税の金額を販売者が負担する

ビジネスモデルや利益額との相談だと思いますが、場合によっては販売者が関税を負担するという方法もありえます。そうすることでキャンセル率がぐっと低くなり商品を使用してくれる人は増えるでしょう。

まとめ

今回の記事ではShopifyの関税事前徴収について以下の2点について解説しました。

  1. ショピファイのデフォルト機能ではプレミアムプランであろうが
    Plusプランであろうが関税を徴収することができないという罠があること。
  2. 代替案としては4つある
    • Global-eを使う
    • アプリで解決する
    • 関税を事前徴収しない
    • 関税を販売者が負担する

という内容を解説いたしました。Shopifyは越境ECに強いプラットフォームではありますが関税に関しては、惜しい部分があります。ただし他の代替案特にGlobal-eを使うことでその問題は解決されます。

さらにはトラブルの解決をサポートしてくれるので、後ろメリットが強いと言えるんじゃないかと筆者は思っています。

再度Global-eの記事のリンクを貼り付けておきますので是非ご参考ください。

【Shopify公認】 越境ECサービスGlobal-e 決済方法まで徹底解説

ABOUT ME
さすー
2020年からShopifyに注力し、越境ECサイト構築をメインとして従事。海外のWebマーケティング企業に対してECサイト制作の支援を行い、制作部門の立ち上げにも関与。また書籍「はじめての越境EC・海外Webマーケティング」の執筆に協力。最近ではChatGPTなどの生成AIを活用したITソリューションにも取り組み、企業への導入実績もある。