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0から始める売上UPの考え方

これからECサイトを始める方も、今までECサイトを運営していた方も、いざ売上を更に上げようと思うと「何から始めていいかわからない・・・」。

もしもあなたがそう思っていたのなら恥ずかしいことではありません。結構ザラにあることなので。というかここをきっちりとわかっていて始めている人なんて少数ですし、それができるんだったら、他社よりも大きくアドバンテージがあると思っていいぐらいです。

今回はそんなゼロから始める考え方について解説したいと思います。

売上の土台の公式を覚えよう

売上を上げるためには、まず売上に直結する要素のどれを改善すればいいのかがわかればいい。ということは売上を構成する構造が分かればいいということになります。

はい、もうこの時点で難しい話になっちゃいましたね。分かりづらくてすみません。

パッと結論から言うとこの公式をまずは覚えてもらえればと思います。

売上 = ECサイト訪問者数 × 購入率 × 客単価

「うへぇ〜数学みたいじゃーん」と思う方、お気持ちすごいわかります。ですがここは頑張って覚えてみてください。「X」とか「Y」とかいう意味不明な「変数」とかいうモノは一切でてきませんので。

この売り上げの構造を紐解く公式に、もう1つ「年間」の要素を入れるとこうなります。

年間売上 = ECサイト訪問者数 × 購入率 × 客単価 × 年間購入回数

ECサイト訪問者数

これはECサイトにアクセスするユーザーの数です。

例えば100人のユーザーがサイトにアクセスすれば「ECサイト訪問者数」は「100」となります。

購入率

この数字はECサイトにアクセスしたユーザーの中で、何人のユーザーが、商品を購入してくれたのかを表すパーセント数字です。

例えば「ECサイト訪問者数」が「100」だとして、その中のうち「2人」が購入してくれたとすると、購入率は2%となります。

客単価

この数字は実際に購入した人の1回あたりの購入金額の平均です。

例えば3人が買い物をして、売り上げの合計が12,000円だったとします。客単価は「1万2000円÷3人」で4000円となります。

年間購入回数

この数字は商品を購入してくれる方の中にはリピート購入してくれる人もいるでしょう。このリピートする回数が、平均何回なのかを表すのが年間購入回数です。つまり「1人当たりの平均年間購入数」ということになります。

これらの要素を使った計算式が

年間売上 = ECサイト訪問者数 × 購入率 × 客単価 × 年間購入回数

となるわけです。

新規顧客と既存顧客を分けて考える

商品の特性にもよりますが、多くの企業・個人のECサイトで重要になってくるのは、リピートや継続率といった長期的な視点です。

リピーターがたくさんいた方が、安定して大きな金額の売り上げを出せるからですね。そのため「サイトのアクセスをどんどん稼いでたくさん売りましょう」というお話だけでなく「既存顧客と長期的な関係を作っていく工夫をしていきましょう」という話もなるべく早い段階で着手していける方が良いとされます。

そのため「年間売上」の要素の中で「新規顧客の売上」と「既存顧客の売上」の2つに分けて分析をする必要が出てきます。つまりは

年間売上 = 新規顧客の売上 + 既存顧客の売上

という計算式も覚えておくと良いです。

まとめると

  1. 年間売上 = ECサイト訪問者数 × 購入率 × 客単価 × 年間購入回数
  2. 年間売上 = 新規顧客の売上 + 既存顧客の売上

この2つの計算式は基本として覚えておくことをオススメします。

新規顧客と既存顧客はどちらが優先?

結論から言うと「既存顧客を優先する」が原則です。

新規顧客獲得も当然重要です。ですが新規顧客の獲得ばかりを頑張っていても、常に新しいお客さんを連れてこなければいけないです。つまりは広告をバンバン打って、商品が売れている状態で、広告を止めると商品の購入がピタッと止まるようでは、ECサイトの運営としてはリスクが膨らむばかりだということになります。

「え?広告打ちまくって売れるんだったらそれでも良くない?」

瞬間的なトレンドの商品だったり、ECサイトを長く続けるつもりがない場合はそれでも良いです。ですが必ず新規顧客は時間とともに減っていきます。そのため既存顧客との関係を築き上げてリピーターを獲得しつつ、ブランド力を高めていくという方向性の方が継続につながる運営だと言えます。

まあ感覚的に分かりやすいかなと。

毎月500万円の広告を打って、1000万円の売り上げがあるとして、利益が200万残るとします。リピーターはゼロで毎回新規の顧客を獲得する必要がある。

という状況が仮に1年続いたとしましょう。

今後もECサイトを運営していきたいと思う経営者であれば「この状況継続できないリスクク高くね!?」と捉えるんじゃないですかね?

とんでもないぶっ飛んだ天才経営者だった場合「毎月500万円の広告を打って、1000万円でしょ?倍の広告費打てば、売上も倍ににあるんじゃね?ってことは手残りも倍になるでしょ!」と単純に考えてアクセルベタ踏みでお金をぶっこむことでしょう。

それが仮にうまくいけば万々歳。ぶっ飛んだ成功者としてチヤホヤされること間違いなし。調子に乗って書籍を出版とかもしようとするかもですね。ただそう簡単にうまくいかないことが現実。1%の運の良い成功者を除いた99%の失敗者は海の藻屑となるわけです。

相当な勝算がない限りは、ぶっ飛んだ運用方法を選択せずに手堅い運用方法を選択するのが無難かなと思います。それがリピーターつまりは既存顧客を大切にしていく施策をちゃんと取ろうねという話ですね。

公式が分かったら現状把握

さて公式を理解したところで

  1. 年間売上 = ECサイト訪問者数 × 購入率 × 客単価 × 年間購入回数
  2. 年間売上 = 新規顧客の売上 + 既存顧客の売上

この公式をもとにして、まず現状把握することが大事です。ECサイトの今ある売上を、新規顧客の売上と既存顧客の売上でまず分ける。

新規顧客の「訪問者数」と「購入率」と「客単価」を月ごとに分けて表にする。

既存顧客の「訪問者数」と「購入率」と「客単価」と「年間購入回数」を月ごとに分けて表にする。

これをやるだけでも、人によっては「目立って数字の低いところ」を見つけたりします。そしてその低い数字を改善すればいいわけですから、何をすればいいのか具体的にイメージできて、すぐに行動に移る場合もあり得るでしょう。

まずは現状分析をしてみてください。いざやるとなると面倒な作業かと思いますがこれがとても大事です。

まとめ

今回簡単に、売上を上げるための要素を分解して「公式」として紹介しました。

「公式はわかったけど結局これはどう使いこなせばいいの?」というお話もあると思います。これに関しては後日別の記事で解説していきたいと思います。それまで今しばらくお待ちください。

ABOUT ME
さすー
2020年からShopifyに注力し、越境ECサイト構築をメインとして従事。海外のWebマーケティング企業に対してECサイト制作の支援を行い、制作部門の立ち上げにも関与。また書籍「はじめての越境EC・海外Webマーケティング」の執筆に協力。最近ではChatGPTなどの生成AIを活用したITソリューションにも取り組み、企業への導入実績もある。