Shopify

【Shopify公認】 越境ECサービスGlobal-e 決済方法まで徹底解説

越境ECを超簡単にするサービスGlobal-eを解説!

商品を売った後もマーチャントさんは大変。国内でも在庫管理とか大変なのに、海外配送となるともっと大変。配送料もバラバラ、関税もバラバラ、税金や法律も違う。不正購入やチャージバックの対応とかあってバッタバタ。

「越境ECをやろう!」と思っても「言語の壁」だけじゃない。「海外配送や法律の壁」で取り組みを諦めるケースはたくさんあるかと思います。

そう言った面倒事を、ほぼ一手に担ってくれるサービスが登場しました。すごー!

筆者もGlobal-eの担当者さんに直接サービスの詳細を伺いました。この記事でできるだけ詳細をお伝えしたいと思います。

取材ではなく仕事の一環としてお話した内容です。単に筆者が気になった事を聞いてきたお話ですが是非ご覧ください。

まずは大まかなサービス内容をザッとご紹介

こちらをザッと視聴すると概要を簡単に把握できます。

以下にザックリとした要約を記載しました。動画を見る時間が無い方は要約を御覧ください。

越境ECでよくある悩み

  1. 越境の規制にどう対応して良いか分からない
  2. 販売先の国での現地法人の登録や納税が分からない
  3. 多通貨や現地の決済方法への対応が分からない

Global-eがマーチャントオブレコード(登録販売者)になるから便利?

Global-eがMoR(マーチャントオブレコード)にあたります。そのため先述の3つの悩みを販売者に代わって一手に引き受けてくれるわけです。

マーチャントオブレコードとは?

マーチャントオブレコード(以下MoR)は登録販売者のこと。クレジットカードやデビットカードの取引を処理することを金融機関に承認された販売者です。手数料管理・チャージバック対応・消費者とのやり取りの責任を持つ販売者を指します。

るまりGlobal-eがMoRとして海外決済の対応を一手に引き受けてくれるのです。

筆者は「マーチャントオブレコード」という言葉を知らず、ネットでザックリ調べました。

150以上の決済方法 (クレジットカードやPaypalなど) に対応

決済 クレジットカード ブランド イラスト

国ごとに共通の決済方法(クレジットカードやPaypalなど)もあれば、現地で流行っている決済方法もある。購入者の国ごとに「共通決済方法」と「現地独自の決済方法」を選ぶことができる。

関税と税金の前払い対応

関税や税金に関しては、特に何も対応しなければ、商品配達時に購入者が関税を支払う仕組みになっている。それだと購入者が受け取り拒否やキャンセルをするリスクがとても高まる。

このリスクを回避するために、オンラインストアの決済時に、商品価格・送料・関税・その他の税金を全て含めた金額を表示して購入者が決済できるようになる。

購入者が後から追加支払いを求められてビックリして返品することが無くなるということ。

サービス導入後の効果は?

効果 増加 グラフ イラスト

例:MARC JACOBS

導入後3ヶ月で

  1. 購入数:77% UP
  2. CV率:69% UP
  3. 売上げ:130% UP

という結果が出ている。

返品対応・チャージバック対応を代行してくれる

海外では「返品不可」は通用しない。対応必須とはいえ、その労力は大変。この重労働を代行してくれる。

集荷はどうなる?

DHLとパートナーシップを組んでいる。DHLが集荷を行ってくれる。国際配送の疑問についてはGlobal-eとDHLが相談に乗ってくれる。

ShopifyとGlobal-eの連携は大変?

Global-eは、唯一のShopify公認越境ECサービス。Shopify専用のアプリがある。そのアプリを使ってShopifyと連携する。

国別の価格対応は可能?

可能。100通貨以上をその日の為替レートを使って上書きする。

以上がザックリとした要約です!

最近はECサイトも通常サイトも海外へアプローチを試みる会社が増えてきています。それに伴って「多言語化対応」のお問い合わせも多いです。 下記の記事では、鉄板アプリ「langshop」の良いところとその他の翻訳アプリを選ぶ時の注意点も合わせて解説しています。【Shopify多言語化アプリ】Langshop(ラングショップ)解説!

筆者がGlobal-e社員さんに直接聞いた話をご紹介

ここからは筆者が、取材ではなく仕事の一環として社員さんと打ち合わせをしまして、自分目線で気になることを聞いたり調べた内容を書いていきます!

導入はスグできるの?

ツール実装 イラスト

通常4〜12週間の導入期間を経てサービスが使えるようです。

  1. テクニカルセッション(導入に必要な作業の確認)
  2. フルフィルメントセッション(WMS連携、配送の流れを確認)
  3. ファイナスセッション(請求から支払いまでの流れを確認)

という段取りを経た後で、アプリインストール・各種設定を行って使えるようになるみたいですね。

国によって決済画面はどう変わる?

オンラインショッピング モバイル イメージ

100以上もある決済方法。世界共通する決済方法(クレジットカードやPaypal)もあれば、その国独自の決済方法もある。それらに柔軟に対応してるって、どんな風に対応してるのか?

どうやら「決済方法の選択画面」で「世界共通の決済方法」は常に表示していて、「その国独自の決済方法」は購入者の国に合わせて表示が切り替わるとのこと。アメリカで購入するお客さんはアメリカの独自決済が選択肢として表示される。ドイツで購入するお客さんはドイツならではの決済方法が選択肢として表示されるようですね。便利ぃ〜。

決済画面では金額はどう表示される?

オンラインショッピング ECサイト イラスト

関税や税金の内訳を表示せずに、基本的にはトータル金額を表示するようです。内訳を表示させたい場合は、そのような設定も可能とのこと。

まぁ決済金額の内訳について、送料・関税・税金の割合が多い場合、内訳金額を表示をすると、ユーザーが購入を止める確率が上がることは想定できます。

決済金額の内訳を「表示するか・しないか」は販売者さんが決めることになります。

商品金額の為替自動反映は1日何回?タイミングは?

為替 国際取引 イラスト

為替の自動反映は1日1回。反映タイミングはグリニッジ標準時(イギリス)の0時だそうです。日本時間では朝9時にあたります。

手数料率は何%?

手数料は約8%とのこと。ん〜高いと言えば高い…。でも海外配送・返品やチャージバック対応・納税対応など、非常に面倒なお話をほぼ一手に引き受けてくれることを考えると「高すぎる」とは言えないと個人的には思います。

販売者さんが取り扱う商品の利益率によっては、大きな痛手になるので、しっかりと販売者さんにお伝えして導入を考える必要がありますね。

配送金額はどう決まる?

Global-eが持っているDHLアカウントでのDHL配送金額が基本的には反映されるようです。販売者さん自身でもDHLアカウントを持っている場合は、「Global-eのDHLアカウントの配送料金」か「自身のDHLアカウントの配送料金」のどちらかを選択することができます。

関税の追加徴収があった場合はどうなる?

関税に関して、ユーザーに前払いで徴収した金額よりも多くかかることがあります。その場合は追加で支払うことになりますが「それって誰が払うの?」という疑問が浮かびます。

その追加徴収に関してはGlobal-eが支払うとのこと。

関税徴収が日本だとShopify標準機能でデキない。違う方法を紹介。

DHLExplessは配送商品金額の上限が5000ユーロ?

DHLExpressは「1シップメントあたり5000ユーロ以上の価値のある商品は配送できない」という制限があります。5000ユーロというと今は約70万円。高額商品(高級時計とか)は扱えないケースがありますね。

「1シップメント」とは「1箱」と考えるとわかりやすいと思います。1箱の中に商品を詰め込んで70万円以上の価値がある場合は、配送できないということになります。ご注意ください。

Shopifyマーチャント必見!DHL関税支払いとオンライン決済の完全ガイド 越境ECを展開する販売者にとってDHLを利用した関税支払いは知っておきたい情報。しかし関税の計算方法、支払いオプション、オンライン決済...

WMS(倉庫管理システム)と連携できるの?

Global-eは「API」があるのでWMSとの連携は可能です。つまり既にShopifyとWMSを連携している販売者さんでも、Global-eのサービスを利用することは可能なようです。

ここで筆者は「WMS側で契約している配送業者がいるよね? Global-eは海外配送にDHLExplessを必ず使う。WMS側で契約している業者とバッティングしたりするのかな?」と気になりました。

どうやら、そのあたりはWMS側と相談して、最適な運用方針を決めていく必要があるようです。

要するに、WMS側に「今後海外対応するよ!その場合はDHLExplessが集荷に来るよ!運用の流れについては一緒に決めよ!」という内容を、販売者さんとWMS企業とで十分に議論して、しっかりと話をつけておく必要があるようです。

Shopify・OMS・WMSの複数連携でもGlobal-eを使える?

Shopify → OMS(受注管理システム)→ WMS(倉庫管理システム)という感じで、連携しているマーチャントさんの場合「何か問題は無いのだろうか?」と筆者は不安になりました。

この質問に対しては「おそらく問題は無いだろう」とのことです。

簡単に言うと

  1. Global-eは、Shopifyと連携して、WMSと連携する
  2. OMSは特に何も意識していない
  3. データのやりとりの流れの中でOMSとは関わらないから気にしなくて良いハズ

という内容。

いや、それじゃあ、、、不安は拭えないな〜。。。汗

システムに詳しくない筆者ですが

  1. Shopify → OMS → WMS のルートで送信されるデータ
  2. Shopify → Global-e → WMS のルートで送信されるデータ

があって、WMSのデータベースに「データがダブる」ということは無いのだろうか?と心配になります。

もうこれは、実際にそういったマーチャントさんがGlobal-e導入を希望された際に、しっかりと各担当者にヒアリングと検証を行うことで、確かめるしかなさそうですね。

Shopify Markets Proと何が違う?

Shopify Markets Proってそもそも何?

まず「Shopify Markets Proってそもそも何?」という疑問がある人に簡単にご説明します。 (ちなみに英語が大丈夫な方は、こちらをご覧いただいたほうが早いです。https://help.shopify.com/en/manual/markets/markets-pro

もの凄くザックリ説明しますと「Shopify Markets Pro」は「Shopifyペイメントを経由してGlobal-eの決済を使えるサービス」という感じのモノです。

「ん? 結局Global-eのサービスを使うだけだよね? じゃあGlobal-eと直接契約するのと何が違うの?」

仰るとおり。
筆者も同じ事を思いました。

なので筆者もGlobal-e社員さんに聞いたところ、詳細はまだGlobal-eさんの方にも情報が降りてきていないとのこと。(マジか…)

じゃあGlobal-eと何が違う?

「おそらく内容は変わらないのでは?」というのが社員さんの予想です。

筆者の予想としては「Shopify Markets」で各国に設定している商品金額が、Global-eのシステムに自動反映されて、国ごとに異なる決済金額がスムーズに表示されるのだろうと思っています。

マーチャントさんによっては「国ごとに細かく商品金額を設定」したり「ヨーロッパ、北アメリカというエリアでザックリ商品金額を設定」したりするハズ。そういった設定がGlobal-eのシステムにも自動反映されるのであれば割と便利かなとは思っています。

とはいえコレは完全に主観的推測ですのであしからず。

Shopify Markets Pro って日本で使える?

現時点(2023年12月10日更新)ではアーリーアクセス(試験的実戦投入)でして、アメリカ本土のShopifyPlusプランのマーチャントだけが使える状態です。日本でサービスが始まるのは、大分先の話になりそう。

となると今は「Global-eサービスを導入する」の一択になりますね。

ですが安心してください。「Shopify Markets Pro」の裏側は「Global-e」なので問題は無いでしょう。

越境ECは国内ECとは異なる特有の課題があります。以下の記事では、越境ECを展開する際の重要なアプリケーションの選定と、注意すべきポイントについて詳しく解説しています。
Shopify越境ECで必須アプリケーションと注意点 | 最低限やってほしい事

Global-eはオススメサービス

ここまでサービスの詳細をご紹介致しました。筆者の個人的感想としましては「海外配送がとても簡単になるので非常にオススメ」です。

手数料が約8%と高めになりますが、海外配送に関連する非常に煩雑な業務を丸投げできるのは、とても魅力的です。関税・税金・返品処理やチャージバック・その他諸々、かなり多くの業務を省略できます。

それによって

  1. 商品開発・改善
  2. お客さんとのコミュニケーション
  3. お客さんの購入体験の改善・向上

などといった、本来取り組みたいことに集中できます。

お客さんの満足度UP・売上UPに直結する業務に集中できるので、販売者さんとしても満足度が高まる環境を作れるかと思います。是非ご検討ください。

このサービスに興味がある場合は、本サイトの問い合わせフォームからお問い合わせいただければ、Global-eのご担当者さんをお繋ぎ致します!

お気軽にお問い合わせください!

ABOUT ME
さすー
2020年からShopifyに注力し、越境ECサイト構築をメインとして従事。海外のWebマーケティング企業に対してECサイト制作の支援を行い、制作部門の立ち上げにも関与。また書籍「はじめての越境EC・海外Webマーケティング」の執筆に協力。最近ではChatGPTなどの生成AIを活用したITソリューションにも取り組み、企業への導入実績もある。